「やっぱり、結婚するならこの人が良いけど、好きになるとしたら別の人だよねー」
そんな女性のセリフをテレビかなんかで聞いたことがあるかもしれません。
けれど、あなたは知っていますか?
そのセリフが意味するものは、女性と男性では生物学的に異なるのです。
人間は、男性と女性で異なる思考や本能を進化させてきました。
結論から言えば、一般的に男性にとっては、「結婚と恋愛は別物」です。
しかし、女性にとっては、本来「結婚は恋愛の延長線上にあるもの」なのです。
だからこそ、婚活では、「何を攻略すべきか」が男性と女性では異なってきます。
女性にとっての「恋愛」と「結婚」
進化心理学という観点からみた場合、女性にとって、「結婚は恋愛の延長線上」にあるものです。
なぜかといえば、女性にとっては進化の過程では「恋愛」と「結婚」をわける必要がなかったからです。
女性は、男性と関係をもてば例外なく、妊娠し出産するというリスクを抱えることになります。
妊娠し出産するというリスクそれ自体は、パートナーの男性と「恋愛中」だろうが、「結婚中」だろうが変わるものではありません。
そこで、女性は「付き合う前」に男性に対して高い心理的ハードルを持つように進化しました。
特に、女性は、恋愛初期において、男性よりもネガティブなバイアスを抱えるようになっています。
気になる人ができても、「どうせ自分なんて」とか、「どうせ彼は誰にでも優しくしている」というように、ネガティブな解釈をする傾向があります。
これは、恋愛初期において、異性へのハードルを高く保つことで、慎重に行動するという本能行動なのです。
女性は「恋愛」において、交際相手との関係によって生じる、妊娠し出産するというリスクを適切に管理するために、慎重にふるまい、判断する本能が進化してきました。
そして、女性は「結婚」に対しては、慎重になる理由が特にありません。
ところが、男性では真逆のことが起きます。
女性とは対照的に、男性は「恋愛」に対して積極的になれます。
しかし、「結婚」に対しては消極的になってしまうのです。
男性にとっての「恋愛」と「結婚」
さて、男性にとってのリスクとはなんでしょうか?
恋愛において、男性はリスクを負うことが基本的にはありません。
もし、交際相手を身ごもらせてしまったとしても、俗に言う「ヤリ逃げ」をすることができるからです。
だから、男性は女性よりも恋愛に対して積極的になることができます。
そもそも、哺乳動物のオスは、おしなべてメスよりも多くの数のパートナーと関係を持とうとします。
それは、オスが自分の遺伝子を確実に世に残すために、確率を少しでも高くする必要があるからです。
これは、どの哺乳動物にも言えることです。
メスは自分の子どもを確実に身ごもることができます。
しかし、オスは、パートナーが自分の子どもを身ごもってくれているかどうかを確実に判断する方法がありません。
そのため、男性は女性とは違う「性戦略」を進化させてきました。
つまり、男性は「恋愛」に対しては積極的にふるまうことで、自分の遺伝子を一つでも多く残そうとします。
積極的に数を求めることで、「確率」を高めようとするのです。
そして、「結婚」という長期的な関係においては、相手が浮気をせず、自分の子どもを育ててくれる家庭的な女性かどうか、「確実性」を求めて慎重に見定めようとするようになります。
だから、男性にとっては「恋愛」と「結婚」は別物です。
男性は「好き→付き合う」という感情の動きが早く、積極的です。
しかし、「付き合う→結婚する」という流れについては慎重なところがあります。
結婚を前提とすると、どうしても男性は女性よりもためらってしまうのです。
「婚活」における男女の違い
「恋愛」に対しては、女性が慎重にふるまうように、本能的に進化してきました。
反対に、「結婚」に対しては、男性が慎重に考えるように、本能的に進化してきました。
だから、男女の「婚活」について言えば、一般的に次のことが言えます。
恋愛上手な男性は婚活をする必要がまずありません。
パートナーとなる「女性」にとっては、結婚は恋愛の延長線上にあるものだからです。
恋愛上手であれば、そのまま結婚もうまく行く可能性がとても高いです。
よって、男性が婚活を成功させるためには、「恋活」を攻略する必要があります。
自分の「魅力度」を特化して引き延ばすようなトレーニングや環境を準備することが第一に重要でしょう。
もはやそれにつきると言ってもよいくらいです。
ところが、女性は恋愛上手であったとしても、婚活をする必要が場合によってはあります。
パートナーとなる「男性」にとっては、結婚と恋愛は別物だからです。
恋愛上手であったとしても、結婚がそのままうまく行くとは限りません。
もちろん、チャンスが多いことは事実ですが、相手が「恋愛」を求めているときと、「結婚」を求めているときとでは、やはり違うのです。
女性の場合は、まず外見的な魅力度を高めるのは前提条件です。
年収200万円のフリーターが婚活パーティーに参加していたらどう思うでしょうか?
それぐらい、女性にとっての容姿は前提条件です。
そして、そこから先のこととして、女性は「出会い方」を強く意識していく必要があります。
これまでの「恋愛」とは違う考え方や行動を習得し、自分の価値観やライフスタイルを共有できるパートナーを探すことが重要になってくるのです。
そのためには、「婚活マインド」を習得していく必要があります。
自分がどんな価値観を持っていて、人に対してどのような立ち居振る舞いをしているのか。
自分が持っている対人関係のクセや、行動パターン、マインドなど、長年の経験によって染みついてしまったものを変えていくためには、客観的なフィードバックと、信頼性の高いアドバイスをくれる人の存在が不可欠です。
それから、そもそも論として「きちんと結婚を考えてくれる男性」と出会わなければなりません。
長年一緒にいた親や、親しい友人ではなく、客観的な視野を持った結婚相談所の人や心理カウンセラーの友人・知人を持ってみるとよいかもしれません。