あまり男子と関わってこなかった奥手女子だけど、男友達が欲しい。

そんなあなたのために、連載記事「男友達の作り方について」を書きました。

連載記事では、以下の内容で解説していきます。

第一回 男友達を作る上で心がけておくべきこと
第二回 男友達と出会うための方法
第三回 男友達と仲の良い関係を作る方法

今回は男友達の作り方シリーズの記念すべき第一弾。

千里の道も一歩より。

遠回りのようですが、まずは男友達を作る前に、気を付けるべきこと、重要な心構えについて学んでいきましょう。

女友達のような男友達?

女子高出身や、男子とは関わりのない所属していたグループなど、これまであまり、男性と親しくなった経験がない。

でも、女友達のように気軽に遊びに行けるような男友達がほしい。

しかし、ちょっと待ってください。

男性と女性では、価値観や考え方というものが基本的に異なるものです。

男友達を作りたいと思っているなら、一つ忠告です。

男性は、女性とは違い、すぐに恋に落ちます。
(もちろん、個人差はあります)

女性は「恋人」と「友だち」をはっきりわけますが、男性にとって、その境目は曖昧です。

それは、進化の過程でそうなってきました。

女性が恋に対して男性ほど積極的でないのは、よく考えれば当たり前のことです。

女性は、恋人と、友だちと、はっきりわけておかないと、大変なことになるからです。

誰かれかまわず好きになる≒関係を許容しやすくなる≒妊娠、出産のリスクを負う

という惨事になるのです。

一方で、男性にとっては、恋人でも、友だちでも、遺伝子を残せればメリットになります。

だから早い話、男子は誰かれかまわず恋心を抱きます。

それは、残念ながら本能なのです。

糖分と脂肪分がたっぷりと含まれたケーキを食べると、太ると頭で分かっていても、つい食べたくなってしまうのと同じことです。

男子にとって、かわいい女子はすべて甘いケーキのように見えるのです。

だから、友達になって親しくなったと思ったら、告白される、だなんてことはそう珍しいことではないです。

この前提をよく理解していないと、男女の友情はありえないです。

男女の友情が成立するためには

男女の友情が成立するためには、以下の3つのパターンがあると私は考えています。

  1. 「目的」があって男女の友情が成立するパターン
  2. お互いが「よき理解者」であるパターン
  3. 「一緒にいて楽しい」というパターン

そして、パターンを理解しておけば、どのような男友達がほしいのかが明確になり、適切な方法が取れるようになります。

以下にわたって、男女の友情が成立するパターンを紹介していきます。

「目的」があって男女の友情が成立するパターン

これは、「目的」があることで男女の友情が成立するというパターンです。

これは、男女の友情で最も成立しやすいパターではないのでしょうか。

男女ともに、共通の目的意識があれば、お互い「友達」でいられます。

そもそも、友情と恋愛の違いはなんでしょうか?

神経学的にみれば、脳の働きが違います。

人は、恋愛をすると、前頭前皮質という、理性的な脳の働きが著しく低下します。
一方で、扁桃体という感情を司る脳の働きが活発になります。

これは、恋愛に特有な脳の働きです。

早い話、恋をすれば合理的な判断が難しくなり、感情に振り回されやすくなるのです。

ならば、お互いが共通する目的意識を持てば、理性的な前頭前皮質による「認識」を中心とした絆が生まれることになります。

そういった友情には、理性的な仲間意識があります。

そして、お互いの認識を裏切ることをお互い避けます。

けれど、お互いを大切に思いながら、感情に振り回されもしない、とても安心する落ち着いた友達関係になることは事実でしょう。

お互いが「よき理解者」であるパターン

これは、あまり存在しないパターンだと思います。

そもそも、男性は、女性と比べるとあまり共感や情緒的なつながりを大切にしないことがあります。

これは神経科学的な違いからも説明することができます。

女性ホルモンは、オキシトシンという神経回路を発達させます。

オキシトシンとは、人との触れ合いによって分泌される神経伝達物質で、穏やかで幸せな気持ちにして、ストレスを減らす作用があります。

犬と触れ合うと脳内のオキシトシン分泌量が高まるという研究結果がありますが、ちょうどそんな感じの神経伝達物質です。

オキシトシンには、共感能力を高める効果もあります。

それから、女性は、感情や情緒的なつながりを感じる深部大脳辺縁系という領域が発達しています。

だから、目の前にいる人がどんな気持ちなのかを自然に考えることができます。

さて、以上のような脳の性質を一般的に「共感脳」と呼ぶわけですが、実は、共感脳の男性は少なくありません。

心理学者のヘレン・フィッシャーによれば、女性ホルモンの影響が強く現れた脳の性質を持つ女性は、全体の35.8%ほどです。
そして、男性は、全体の20.4%が同様の性質を持ちます。

実は、神経伝達物質の働きは単純にその量で決まるわけではないのです。

脳内での影響を高める、ある種の感受性のようなものがあるのではと考えられます。

話を戻しますが、男性の5人に1人しか、共感能力が女子と同レベルの男性はいないことになります。

単純に数の問題で「よき理解者」という情緒的な結びつきは難しいです。

しかし、探してみれば意外と見つかるのが、共感脳の男性です。

けれど、お互いがよき理解者であるというつながりは、ある意味では壊れやすくもあります。

情緒的なつながりが深まれば深まるほど、恋のような関係になりやすくなるのです。

恋とは、理性的な脳の働きが麻痺して、感情的な脳の働きが活発になった状態だからです。

ただ、それを幸せな恋のチャンスと受けとめられるのならば、価値のあるつながりになるでしょう。

「一緒にいて楽しい」というパターン

これは、男女の友情が最も壊れやすいパターンです。

「楽しい」という感情的なつながりは最も原始的な脳の働きによって生み出される衝動的な感情だからです。

「楽しい」というとき、人間の脳ではドーパミンという神経伝達物質が分泌されています。

そして、この刺激的な神経伝達物質は、多幸感や快楽とあわせて、「執着」を生み出してしまいます。

実は、恋をしているときは、このドーパミンという神経伝達物質が大量に脳内で分泌されています。

そう。

「一緒にいて楽しいから一緒にいる」という単純な結びつきは、恋愛という神経回路のスイッチを最もオンにしてしまいやすいのです。

だから、「よく飲みにいく男友達」とは、そういう体の関係になりやすいです。

男友達と酔った勢いで、快楽的な愛を探りあったということは、神経学的に見てもなんら不思議なことではないのです。

とても、困ったことになってしまいますね。

「一緒にいて楽しい」という男友達を作りたいのなら、節度を持って行動しましょう。

単純に趣味が合うとかはありだと思います。

ただ、飲みにいくとかであれば、何かルールのようなものを心のうちに決めておく必要があります。

男友達を作る重要な心構え

さて、男女の友情が成立するパターンについてこれまで書いてきました。

そして、実は上の「目的や仲間意識で成立する友情」、「お互いがよき理解者な友達」、「一緒にいて楽しい友達」という3つのパターンは、脳の機能に基づいて私が分類したものです。

そして、人によってどの関係性が得意かは異なります(「男子とあまり関わってこなかった女子が男友達と絆を深める方法」により詳しく解説しています)。

だから、どんな男友達がほしいのかと考えてみることは重要ですが、結局のところ、自分の得意な人間関係しか長続きしにくいことも事実です。

じゃあ、なぜこんな話をしたのかといえば、ここで最も重要な心構えにぶち当たるからです。

つまり、男女の友情が成立するポイントは「常に出口を意識しておくこと」です。
これが最大の心構えです。

なぜ常に出口を意識しておく必要があるのでしょうか?

それは、私たち人間には本能があるからです。

冒頭でも述べましたが、男性は女性に対して、つい下心を持って見てしまいます。

しかし、あなたは自覚したことがないかもしれませんが、女性にも特有の下心はあるのです。

女性は、「配偶者保険」という本能を持っています。

女性は、恋愛の相手に恵まれないときや、パートナーと別れたときのために、周囲の男性が自分に対して好意を抱いてくれるよう、無意識のうちに関係性をキープしようとします。

配偶者が死別したり、気持ちが離れて浮気をされたりというのは、自然界では本当によくあることなのです。

だから、人間の女性も、他の哺乳動物と同じように、オスをキープしてリスクを分散するように進化してきました。

「配偶者保険」とは、私たちが太古の昔から生存していくために進化させてきた本能なのです。

そのため、女性というのは無意識のうちに、男性に気を持たせるようなことをしてしまうのです。

男性の下心も、女性の下心も、本能の働きです。

だから、無自覚なままでは、いつの間にか振り回されてしまいます。

食べたいものを我慢するのに意志の力が必要なように、「男女の友情」を維持するためには意志の力が必要になります。
そうでなければ、本能を制御できません。

そして、「こういう関係でいたい」という希望があるからこそ、感情や衝動に振り回されることなく、お互いにとって有意義な関係性を築くことができるのです。

重ねて言いますが、男女の友情を成立させる最も重要な心構えは、「常に出口を意識しておく」ということです。

「自分と相手がどんな関係でありたいのか」
その答えがあるからこそ、恋の迷路に迷い込むことなく、友情という出口にたどり着くことができるのです。

おわりに

以上、男友達を作る前に、気を付けるべきこと、重要な心構えについて述べてきました。

男友達を作る前に、まず男女の友情というのは、壊れやすいものだということをよく知っておいてください。

そして、男女の友情を成立させるためには、友情の「出口を常に意識しておく」ということが重要な心構えになります。

自分と相手がどんな関係でありたいのか。

目的や仲間意識があって、つながっている友だちでいたいのか、
お互いのよき理解者として、つながっている友だちでいたいのか、
一緒にいて楽しいから、つながっている友だちでいたいのか、

どんな人間関係でいたいのかを常に意識しておくことが重要です。

さて、男友達を作るための心構えができたら、男友達を作るために、まずは出会いを広げましょう。

出会いを作るうえでの心がけについては、連載記事二回目「男子とあまり関わってこなかった女子が男友達と出会うための方法」をご覧ください。

周囲の環境から、もう出会いはバッチリだよ、という方は、連載記事三回目「男子とあまり関わってこなかった女子が男友達と絆を深める方法」をご覧ください。

以上、ここまで読んでくださってありがとうございました。

あなたにとって素敵な出会いがあることを心より祈っております。