恋をすると、人はみな冷静ではいられなくなり、感情に振り回されるようになってしまいます。

なぜ、感情に振り回されてしまうのでしょうか?

それは、恋をしている間、私たちの脳には明確な変化が起こるからです。

具体的には、脳の血流が変化します。

感情を感じる扁桃体という部分の脳が活発になり、理性をつかさどる前頭前野(前頭葉)という部分の脳の機能が低下してしまうのです。

東條先生の恋愛講座第0講に少しだけ詳しく記載しましたので、興味のある方はぜひそちらもご覧ください。

さて、どうしたって恋は盲目です。
進化の過程でそうなってしまったのです。

だからこそ、素敵な恋のためには「自己コントロール能力」が必要だと私は思います。

そして、自己コントロール能力とは、自らの精神を安定させ、自己治癒力、回復力を高めていくことだと私は考えています。

本記事では、精神を安定させ、脳の回復力を高める方法である「マインドフルネス」について科学的な視点から解説します。

具体的には、以下のことについて取り上げていきます。

  • 心を安定させる「マインドフルネス」の考え方
  • マインドフルネスが脳にもたらす効果
  • マインドフルネスのエクササイズ「呼吸瞑想」

マインドフルネスとは

「マインドフルネス」という言葉を一度は目にしたことがあるかもしれません。

マインドフルネスとは、「今この瞬間に目を向けること」です。

例えば、人は不安な気持ちになっているとき、心が「今この瞬間」から離れてしまっています。

「彼はどうして私にあんなことを言ったのだろう」だとか、「もし受験で不合格になったらどうしよう」などと考えているとき、あなたの心は過去や未来や空想の世界を行ったり来たりしているのです。

逆に、「何かに熱中している」というときは「今この瞬間」に意識が向けられています。

あっという間に時間がすぎてしまうように感じるかもしれません。

そして、目の前のことに集中している間、少なくとも「不安」な気持ちはよみがえってこないものです。

そのときには、一切の「余計な考えごと」が発生していないはずです。

マインドフルネス瞑想では、考えごとや不安などで散漫になってしまう注意を、「今この瞬間にもどす」という練習をします。

これを繰り返し行うと、脳の血流が変化し、神経細胞が成長することが脳科学的に明らかになっています。

マインドフルネス瞑想が脳にもたらす影響

マインドフルネス瞑想には、いくつかの利点があります。

  • 気分が安定する
  • 脳を休息、回復させる
  • 意志力を強化する

というものが代表的なものです。

どの利点に目を向けるかによって、瞑想の仕方や考え方が変わってきます。

今回の記事では、「気分の安定」と「脳の休息」に焦点を当てて解説していきます。

理性的な脳を活性化する

まず、冒頭でも述べましたが、恋をすると人が精神的に不安定になるのは、感情を感じる扁桃体という部分の脳が活発になり、理性をつかさどる前頭前野(前頭葉)という部分の脳の機能が低下してしまうからです。

一方で、瞑想をすると、扁桃体の血流が低下し、前頭前野の血流が増加します。

つまり、ネガティブな感情を抑え、理性的に感情を処理する能力が高まるのです。

また、瞑想を習慣として続けると、前頭前野に繰り返し血流が集まることにより、前頭前野の灰白質(=活発化した脳細胞)が増加します。

すると、意志力が高まり、ものごとを先延ばししにくくなったり、誘惑に負けにくくなります(意志力について詳しくは、別記事に記載する予定です)。

身体がリラックスし、ストレスが減る

それに加えて、瞑想をすると、副交感神経が活性化します。

副交感神経とは、リラックスしているときに活発になる神経のことです。

ゆっくりと息を吐くと、リラックスしますが、さらに呼吸から自分自身の内部の感覚へと意識を向けると、副交感神経はより活発になります。

このリラックスした状態は、ストレス反応を引き起こすコルチゾールというホルモンを減少させます。

なので、ストレスが減少し、気分が安定し、免疫力も向上します。

忙しい脳にブレーキをかける

また、脳の休息や回復に役立つというのは、マインドフルネスによって、さまよう心にブレーキをかけることができるからです。

現代人は起きている時間の50%を「マインドワンダリング」の状態で過ごしているといわれています。

「マインドワンダリング」とは、考え(マインド)がさまよっている(ワンダリング)ことです。

1つのことに意識を集中できず、何かをしながら別のことを考えている状態です。

実は、このマインドワンダリングという状態では、脳は非常に多くのエネルギーを消費しています。
なんと脳は全体の6~8割ものエネルギーを消耗しているのです。

瞑想は、「今この瞬間」に意識を集中することで、さまよう心にブレーキをかけ、脳を休息させる効果があるのです。

呼吸瞑想のやり方

呼吸瞑想のやり方はとてもシンプルです。

そして、呼吸瞑想はマインドフルネスの入り口であり、基本となります。

また、仕事中の気分転換や、就寝前のリラックスなど、「いつでも、どこでもできる」瞑想として覚えておいてください。

  1. まず、両足を少し開き、椅子に座ります。このときに、お尻の肉を横に広げるようにして、座骨を安定させて座り、身体がぐらつかないような姿勢をします。
  2. 3回ほど大きく深呼吸します。新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込み、自然に吐き出します。
  3. 鼻を流れる空気を観察します

3回の深呼吸の後は、深く息を吸おうとか、長く吐こうと考えず、ありのままの呼吸を感じるようにします。

呼吸をコントロールするのではなく、呼吸をただ「観る」「眺める」感覚がコツです。

呼吸に意識を向けると、呼吸は自然とゆっくりになっていきます。

人間は自分の体の内側の感覚に意識を向けると、自然と副交感神経が優位になり、リラックスしてくるのです。

注意や集中が呼吸から離れ、別のことを考えはじめたら、「自分は今、○○について考えている」と、まるでテレビの画面から自分を眺めているかのように、思考を観察します。

無理に思考をコントロールしようとする必要はありません。
思考が収まるまで、「思考を観察する」ように意識します。

思考が収まってきたら、今度はまた、呼吸に意識を向けます。
その繰り返しです。

時間は、最初は5分を目安に続けてみましょう。

慣れてきたら、徐々に時間を増やしていきます。

場所は電車の中でも、ベッドの中で寝そべったままやってもかまいません。
ストイックに長時間やるよりも、短時間で毎日やりましょう。

おわりに

恋をすると、私たちの脳内では明確な変化が起こります。

天国のような高揚感と地獄のような絶望感を、ことあるごとに行ったり来たりして、傷つきやすく、振り回されやすくなってしまうのです。

そんなふうに振り回したり振り回されたりしているような恋は、やっぱりうまくいかなくなることも多いです。

だからこそ、安定した精神力を持つ必要があります。

「今、この瞬間」に意識が集中している「マインドフルネス」の状態を習慣としてとり入れると、脳の血流が変化し、脳細胞が強化されます。

本記事では、精神が安定し、脳の回復力を高める「呼吸瞑想」について紹介しました。

簡単にできる瞑想ですので、ぜひ日常生活の中でとりいれてみてください。

また、意志力を強化する、という目的の瞑想であれば、「集中瞑想」の記事(近日執筆予定)をご覧ください。

以上、あなたにとって素敵な恋があることを心より願っております。