茉奈と恋の賞味期限と恋愛ホルモン
東條先生
茉奈ちゃん、突然だけど「終わらない恋」はあると思う?
茉奈
えっ、どうしたんですか?急に。
まあ、恋の賞味期限は3年以内とか聞いたことありますけど
まあ、恋の賞味期限は3年以内とか聞いたことありますけど
東條先生
おっ。茉奈ちゃん、なかなか物知りだね。良い線いってるよ!
ちなみに、なんで3年以内かは知ってる?
ちなみに、なんで3年以内かは知ってる?
茉奈
うーん、マンネリとか、やっぱり飽きちゃうから?
東條先生
おしいっちゃあ、おしいかな。
実はPEA、フェニルエチルアミンという神経伝達物質が鍵を握っているらしいね。
実はPEA、フェニルエチルアミンという神経伝達物質が鍵を握っているらしいね。
茉奈
フェニルエチルアミン?
東條先生
俗にいう、恋愛ホルモンってやつだね。
脳内で分泌される快楽・報酬系の神経伝達物質で、これが恋の多幸感やロマンチックな気分を生み出すといわれているよ
脳内で分泌される快楽・報酬系の神経伝達物質で、これが恋の多幸感やロマンチックな気分を生み出すといわれているよ
茉奈
えっ!
それってどうやれば、いっぱい出るようになるんですか!!
それってどうやれば、いっぱい出るようになるんですか!!
東條先生
まあまあ、ちょっと落ち着いて
脳内の快楽物質
さて、東條先生はボソッと「快楽・報酬系の神経伝達物質」ととても重要なことを言いました。
これは、代表的なものにはドーパミンが上げられます。人をやる気にさせたりするということで有名です。
ただし、このドーパミンなど、快楽・報酬系の神経伝達物質は中毒性があります。
そして、過剰になることで依存症という問題を引き起こします。
具体的には、アルコール依存症やギャンブル依存症、買い物依存症などです。
フェニルエチルアミンとは、メスカリンというドラッグにも含まれているもので、依存性が高く、気分を高揚させます。
そして、人の精神を不安定にさせます。
だから、体外から投与することも法的に認められていません。
誰もが知っているとおり、恋には強い中毒性があるのです。
東條先生
だから、人為的にフェニルエチルアミンをドパドパ分泌させるってわけにはいかないのよ
茉奈
でも、それが3年で切れてしまうから、恋の賞味期限があるってことなんですよね
東條先生
そう。
ところで、なんで3年以内で切れてしまうかは知っている?
ところで、なんで3年以内で切れてしまうかは知っている?
茉奈
えーと、なんででしょう?
東條先生
まず一つは、脳に負担がかかりすぎてしまうからだね。
東條先生
茉奈ちゃん、恋をしていると身体がとても元気になったり、一方で眠れなくなったりしない?
これが、毎日ずっと続いてエスカレートしていったら、どうなってしまうと思う?
これが、毎日ずっと続いてエスカレートしていったら、どうなってしまうと思う?
茉奈
ちょっと疲れちゃうかも
東條先生
だから、身体のどこかでブレーキをかける必要があるんだよね。
茉奈
なるほど
東條先生
それから、進化心理学的な話にはなるけど、3年以内に子どもができないと、遺伝子の相性がよくないと判断して、他の異性に気が向くようになったという説もあるね
茉奈
3年目の浮気ってやつですか。なかなかシビアですね
まとめ
- 快楽・報酬系の神経伝達物質であるフェニルエチルアミンが恋の多幸感やロマンチックな気分を生み出す
- フェニルエチルアミンには強い中毒性があり、高揚感を与えてくれるが気分が不安定になる
- 恋愛に賞味期限があるのは、フェニルエチルアミンの分泌が時間とともに抑制されるため
東條先生
恋は確かに高揚感を与え、幸福な気分にしてくれるけど、それが人生の幸せに必ずしも必要なわけではなくて、むしろフェニルエチルアミンという脳内麻薬、ホルモンに踊らされているっていうか…
茉奈
(さっきからずっとこの話続いてる。
もう、聞きたくないなあ)
もう、聞きたくないなあ)
私はこんなに好きなのに。
それが脳内物質のせいだって、まとめて片付けられちゃうのは、やっぱりなんかね。
顔には出さないものの、内心徐々に不機嫌になってしまう茉奈なのでした。