世界が一瞬凍ってしまったような感覚。
彼は私に気などないのかもしれない。内心わかっていたけれど、ほんの少しの期待もあって、振られる覚悟で決意の告白。
直接想いを伝えたものの、結果はやはりダメでした。
それでも、すっかり割り切ったと思ったはず、なのに。
最近になって彼から話しかけてきたり、ちょっかいを出してきたり。
普段から優しい人なんだけど、なんか最近ちょっと今までとは違う気がして困惑してしまう。
もしかしてとか期待を持ってることは全くないのに、単純に彼はどんな気持ちで私に接してるのか、とても気になってしまう。
「私は舐められてるのだろうか」
「どうせこいつは俺のこと好きだしなんて思われてるのだろうか」
「思わせぶりはやめてほしい」
「嫌だって思っても、やっぱり私は彼が好きなので嫌いになんてなれない」
あなたは、そんなふうに考えていないでしょうか。
今回の記事では、少々厳しい意見も交えながら、「彼があなたをどう思っているか」、そして「あなたがどうするべきか」を執筆してみました。
「サル」と「ヒト」。2つの欲望
なめられているのではないか、どうせ俺のこと好きだしとか思われているのではないかとそんなふうにあなたが考えられたのならば、その判断は確かに、正しいことだと私は思います。
そもそも、男性にとって、異性からモテるというのは、ある種の社会的ステータスです。
というのも、これは、サルやチンパンジーといった霊長類には顕著な傾向で、ハーレムの中でトップのオスは、メスが自分に寄ってくるのを他のオスみせびらかします。
誰かが自分を好きでいてくれている、というのは男性にとっては大きな名誉なのです。
そういう人をキープすることができれば、男性として自信が持てますし、周囲の男性にも自慢できます。
他のオスに自分がモテるとディスプレイしたいような欲望、人間の男性も「サルの欲求」を心のうちに抱えているのです。
もちろん、人間の男性は、サルやチンパンジーとイコールではありません。
サルのオスは「不特定多数のメス」と関係を持ち、子育てはしません。
しかし、一般的な人間の男性は「一人の女性」と寄り添い、その人との子どもを大切に育てます。
そして、「一人の女性を大切にしたい」という気持ちは、目の前にいる人に純粋に、深く共感し、寄り添いあおうとする「人間の欲求」を喚起します。
本来、人間の男性には、「サルの欲求」と「人間の欲求」の二つがあると言ったらよいかもしれません。
彼は恐らく「人間的な優しさ」をあなたに向けると同時に、「サルの欲求」も時折感じています。
そして、そのことに無自覚です。
男性として、感情や欲求をコントロールできないうちは、そのことに自覚することは大変難しいです。
あるいは、自分の感情を正当化してしまうかもしれません。
あなたはどうしたいのか。割りきるためのトレーニング
そんな彼に対して、あなたがまずすべきことは、割りきることです。
割りきるとは、もうこれ以上考えても結論は変わらないという、ある種の境地に達している状態です。
あなた自身がどうしたいのか、その「答え」が見つかっているという状態が割りっている状態なのです。
ただし、割り切るためにはポイントがあります。
まず、相手を嫌いになろうとはしないことです。
人間は感情を意志の力で変えることはできません。
あなたがもし1000万円もらえるとしても、マネキンに心から恋をすることはできないし、自分にとって大切な人を傷つけるような卑劣な人間を愛することはできないのです。
その代わり、感情をコントロールすることはできます。
そのためのポイントが良い部分と悪い部分の両方に目を向けるということです。
まず、相手は、「人間的な優しさ」と「サルのような欲求」の両方を持っていると認識します。
そして、その両方をも受け入れてしまいます。
なにを言っているかわからないと思いましたか?
単純です。以下のように、紙に書いて整理するということをします。
「彼は、自分を好きでいてくれる私に優しくしたいと思っている(人間)」
↕
「彼は、私からモテていると思うことで、自尊心を満たそうとしている(サル)」
10分ぐらい時間を決めて、ただひたすら紙に書きなぐりましょう。
時間がくるまで、決してペンを手放してはなりません。
ひたすら自分に厳しく、そして地球にも厳しく、紙に書きまくります。
最後に、「自分がどうしたいのか」について考えます。
これを「納得がいく」まで繰り返してください。
「良い部分(人間)と悪い部分(サル)の両方」を書き出す→「自分がどうしたいのか」という一連の流れを、週2〜3回くらいのペースで続けます。
実はこれ、依存症の克服にも使われる手法です。
どんな結論に至るかは重要ではありません。
ただ、この作業を繰り返し行うことで、衝動や感情をコントロールしやすくなることが知られています。
衝動や感情をコントロールできるようになることで割りきれるようになります。
まとめ
最後に、「思わせぶりな彼のことが気になる」というあなたに、もう一度言います。
自分がどうしたいのか。これを大事にしてくださいね。
相手に「どうして思わせぶりな態度を取るの」とか「そんな態度をやめてほしい」と思っていても、結局は振り回されるだけで、そんなのはあなたのためにならないです。
まずは「自分がどうしたいのか」と割りきって、決意を固めてください。
「彼を振り向かせる」でも、「彼と距離を置く」でも、どちらでもいいです。
決意が決まったとき、あなたにとっての道が開けるでしょう。
以上、ここまで読んでくださってありがとうございました。
あなたが素敵な恋に巡りあえることを心から祈っております。